Advanced W-ZERO3[es](アドエス)を導入。

ウィルコムから19日に発売されたAdvanced W-ZERO3[es]、通称アドエスを当日にゲット。人によっては「ドS」と略したり・・・。あとはad-esとか?
まず最初に言っておきたい。こういう、長くて、略称がいろいろ出てきちゃうような商品名は損だ。ダメだ。カジュアルなユーザーがなんて呼んだらいいかわからないし、情報を検索しにくいったらありゃしない。検索しにくい商品名はそれだけで損をしていると思うよ。
アドエスって略称にしたって、格好良くも可愛らしくもない。
ウィルコムやらMSやらの方面から「女性ユーザーを増やしたい」って声も聞くけど、このネーミングは・・・。

以下で、個人的な欲求に基づいた使用感などつらつらと。
全体的な印象は良好。新しいマシンというのは、それだけでポイントが高い。ましてや、サイズがコンパクトになり、画面の解像度が上がったりと、いろいろパワーアップしていればなおさら。(これまで使っていたesは借り物だったし・・・)

結局新規

前に機種交換に6万円、という話をしたんだが、これはもともと「新規を押さえるのは難しかろう」という判断だった。ところが、19日、午前10時頃にいそいそと吉祥寺ヨドバシの店頭に行ったら、在庫は並んでいるのに人は並んでいない。店員(ウィルコムからの派遣)も「予想外」と言っていたほど。
見ると、新規なら34800円(指定のプラン選択で29800)。価格差は約25000円。従来の契約を継続して機種交換をした場合、長期契約割引分で差額を埋めるには2年ほどかかる。その頃には「絶対」に次の機種に手を出しているはず。これまで使っていた番号は10年のつきあいで、ネタになるほど番号の語呂もよかったんだが、新規契約し直すことにした。残念ながら、新しい番号はつまらない。
ついでに個人的な事情を話しておくと、私が名刺などに表記しているのは、J-Phone、じゃなくてVodafone、じゃなくてSoftbankの番号。これをすべてウィルコムに転送している(SBの端末は携帯していない)。そのため、ウィルコムを新規に契約しなおしても、「新番号の通知」は親しい相手(おもに無料で通話できるウィルコムユーザーの従姉妹)だけで済むのである。当然、転送に金が掛かるわけだが、もともと長時間通話するくらいならメールで、という仕事のやり方をしているので負担ではない。
ついでに言えば、ウィルコムのメールアドレスは一切公開しておらず、メインのメールアドレスから転送専用サービスを経由して受信する用途にしか使っていない。送信はGmail。よって、メールアドレスの変更は自分側の設定だけの問題であって、対外的にはなんの影響もない。

買った直後にあーそうか・・・と思ったいくつか。

まず、従来のesと、ACアダプタやクレードルに互換性がない。ACの端子はフラットなタイプになり、市販のフタマタUSBケーブルで充電というのができなくなった。そのかわり、USB接続時に、USBケーブル経由での給電に対応していた。給電であって充電ではない。本体に2つある接点の間隔が変わったため、esのクレードルが使えないのも残念。
それから、esはminiSDだったが、アドエスmicroSD。忘れてた。

コントロールパネルレベルでカスタマイズしたこと

とにかく設定可能な「ライト点灯」はすべてオフに。バックライトも少し暗めに。バッテリー持続時間を延ばすのだ。どうせランプでは状況を確認していないのでよいのだ。そういえば、esではFn+キーの組み合わせで明るさを上下できたが、アドエスではFn+スペースで明るさアップ。最高の次はライトオフ、という一方向の調整のみになっている。
それから、常時マナーモードでバイブレーションオンリーに設定を変更。電話着信とメール着信とでバイブのパターンを変える。ナポレオン流にいうなら、斎藤の携帯電話マニュアルに「着メロ」の項目は存在しない。
カレンダーと時計も合わせる。Windows Mobile 6やら、アドエスやらの発売日は分かってたわけで、この2007年1月1日って標準設定はなんなんだよ、と思う。

Xcrawl、イマイチ。

クルクルわっかのXcrawl(エクスクロール)。ホイールのように指を回すことでスクロールできるというのが売りなわけだが、接点が8つしかないようで、スクロールが不自然。第一印象は悪くなかったのでちょっと残念だ。
感覚的には、ちょっと回すとカーソルキーが1回押されたのと同じ効果が出るだけ。メニューの選択ならそれでいいが、画面のスクロールに使うにはビットマップのスムースなスクロールが実現されず気持ちがよくない。結局、カーソルキーとしてしか使わないようになってきた(そういう固定設定も可能)。カーソルキーとして利用する際、テンキーの2との誤爆が多い。
回転量とスクロール量のバランスをカスタマイズできないのもつらい。

キーは問題なし

心配していた左右のソフトキーが廃止された件は、スタート/OKに割り当てが可能になっており、フォローされていた。割り当てると、長押しでスタート/OKになる。悪くない。ただ、相変わらず、ソフトキーへのソフト割り当てが固定されっぱなし。Pocketの手でカスタマイズ。
また、コントロールパネルの設定で、文字キー長押しに無線のオンオフを割り当てることができた。W-SIMはともかく、無線LANのオンオフをしやすいのはありがたい。
次に、スライドで出てくるキーボードの方。最上段の数字キーの列がなくなったものの、Fn+カーソル左右がソフトキーに対応しているなど意外とesになかった工夫がされている。
ただ、OKとEnterが分離したため、つい、EnterのつもりでOKを押してしまって、ウインドウを閉じてしまうという失敗(失態)が多い。慣れの問題だけど。
ついでに日本語入力。ATOKの推測変換で、確定直後に表示される未入力状態での推測変換候補のトップに「閉じる」が出るようになった。選択すると候補表示自体が閉じる。単純な変更だが、Enterで不要な単語が入るのを避けられるようになったのは良い改善だと思う。

Operaはいい方向に改良

切断キーを押してもソフトが終了しなくなった!ブラボー。これで、Operaを常駐状態にしたままワンタッチで回線を切れる。前のesではPseudoOperaというソフトで同じ事をやっていた。
画面上をペンや指でスライドすることでスムースにスクロールするのも悪くない。エクスクロールの回転ではカクカクとしかスクロールしないので、今のところ画面を指で動かすほうが多い。
パソコンのように、キーボードのBSで「戻る」ようになったのもいい感じ。設定ファイルの編集でテンキーのキー割り当てをカスタマイズすれば、使い勝手をもう少し上げることができそうだ。
それから、ラジオボックスなどが立体感のあるデザインになった。ちょっと大きめになってもいる。悪くはないんだが、文字サイズを小さく設定していると、チェックボックスなどばかりがデカイままなのでイマイチ。

W-ZERO3メール。もともと重要性が低い。

私のメールのやり方が「OperaGmail」なので、ZERO3メールは着信チェックにしか使ってない。選択中のメッセージのプレビューをポップアップで表示できるようになり、長いタイトルを確認しやすくなったのはありがたい。ただ、起動時にフォルダ一覧がアクティブになっており、即座にメールの一覧をスクロールできない実装は以前のまま。フォルダ分けをしていない私のようなユーザーのために、起動時(ウインドウアクティブ時)はメッセージ一覧にフォーカスを置くよう、カスタマイズできるようにしてほしい。

新サービスW+info

PCで接続することが意外と多く契約をネット25にしている関係で、接続先がClub-AirEdgeに固定されるウィルコムのサービスは通信に別途金がかかる(実はウィルコムアカウントのメール受信も同様で頭を抱えている)。だからW+infoはまだ登録していない。興味はあるんだけど。契約を音声定額+データ定額にして、サービス利用の通信料金を無料化できるのでちょっと迷っている。

セキュリティ

パスワードを設定してアドエスをロックする。それを解除すると、直前までアクティブだったウインドウが何であってもTodayになってしまうようになった。1分で自動ロックがかかる設定にしているため、何かの作業中にロックされてしまうことが意外と多く、ロック解除のたびにウインドウを呼び出し直す必要があって不便だ。ロック時間を延ばせばいいんだろうけれど、抵抗があるな。
ロック解除時、画面にもテンキーが表示されるようになり、タッチで解除できるようになった。でも、テンキーでやってるので個人的には意味なし。
それにしても、esからそうなんだけど、「パスワードは数字で」って設定しているのはOSが知っているくせに、ロックを解除しようとしたときに入力モードが数字以外になってしまうことがあるってのは頭が悪い。
それから、興味のあったメモリーカードの暗号化アドエスでもサポートされていた。でも、パソコンとやりとりできない。モバイルデバイスセンターやらActiveSyncやらを使えという話なんだろうが、なんかこう、PCとの間でメモリーカードを使ったセキュアなデータ交換ができる方法は用意できないものだろうか。

その他

通話中に音量を上下するボタン。通話しながら変更できるように本体側面にあるべきだと思うんだけれど、なくなっていて惜しい。
スタイラスが本体収納タイプでなく、ストラップなどにつけとくタイプになったのはサイズを考えるとしかたなさそう。私はだいたい指で操作しちゃうので、まだ箱の中なんだが。
それから、充電台(クレードル)がない時点で、スピーカーつきのスタンドを先に発売するってのはどうなんだろう。iPodならともかく、ケータイをスタンドに立てて音楽再生をするってのはメインのニーズじゃないだろう。マーケティング的に音楽や映像にご執心なのは分かるけど、カジュアルユーザーには無用のものだ。とにかく、さっさと充電台を出してくれないものか。
今後も、何か気になることがあったら記事を追加します。