朝日新聞土曜版be/アサヒコムに記事掲載

昨日の記事ではちょっと混乱して醜態をさらしましてしまいました。
さて、朝日新聞土曜版beには先週末23日掲載、アサヒコムでは昨日25日に記事が公開されました。

  • てくの生活入門:身近になる「タッチ操作」

http://www.asahi.com/digital/techno/TKY201001240093.html
 パソコンでのタッチ操作について、つらつら。
 同じタッチ操作でも、スマートフォンにおけるキーボードやマウス、ボタン類を「省略する」というのと、デスクトップパソコンにおけるキーボードなどに「追加する」というのでは、使われ方や期待度、便利さが異なります。後者の場合、キーボードやマウスの方が素早く便利に使えるなら、タッチパネルを使う必要がありません。(いわゆる「ピュアタブ」のタッチ操作はスマートフォンと同じ使われ方ですね)
 そのため、マウスやキーボードの操作を置き換えることよりも、タッチパネルでないとできない操作、タッチパネルならではの操作というのを考える必要があります。画面上の「何か(オブジェクト)」にダイレクトに触れたり動かしたりすることが、利用者にとってマウスやキーボードより快適であれば良いのですが、そのためには画面デザインを根本から「タッチ向け」にする必要があるでしょう。
 個人的には、音楽分野のソフトは親和性が高いのではないかと感じています。「再生」「スキップ」「停止」などはもとより、ミキサーのスライダー、トラック単位のオン/オフ、パッドコントローラー、テノリオン風ステップシーケンサー、キーボード(ピアノの方ね)など、画面上のオブジェクトをダイレクトに操作できるとよさげです。既存のソフト(Reasonとか)をタブレットPCで試したことがありますが、結構イケます。ダイヤル型のつまみは画面上で小さくなりがちなので、操作しにくいですけど。
 そういえば、iPhoneでは、画面をタッチして「演奏」する楽器型ソフトがたくさんあります。オカリナとかピアノとかドラムパッドとか、デジタルならではの特殊操作とか。
 音楽分野はここ数年、パソコン用のソフトを制御するハード製品としての「コントローラー」が非常に充実しています。それを使う方が作曲や演奏を「やってる感」が高いんですが、やはり高価ですし、場所を取りますし、汎用性がない「特定ソフトの専用コントローラー」も多い。タッチ画面を「仮想コントローラー」にすれば画面書きかえで専門性と汎用性を両立できる上に、使わない時には普通にディスプレイにできます。それに、なんと言っても面白そう。ぜひ使ってみたいものです。USBのサブモニター風のアイテムだとちょうどいいかも。
 また、ゲームセンターではかなり前から実用化されていますが、麻雀やカードゲーム、将棋なども、画面上の牌、札、駒を直接動かせるのでわかりやすいですね(そういうゲームが付属しているタッチ対応パソコンはすでに発売されています)。ユニットに場所を示して行動させるシミュレーションゲームもよさそう。リアルタイム進行のAge of Empireなんかがマルチタッチ対応になって、複数ユニットの同時操作などをこなせるようになったら、かなり熱いことになるのでは。
 音楽とゲームのソフトは、どちらも「OS標準」の操作系や画面デザインから大きく逸脱しているものが多いですが、そのこともタッチ操作に向いていそうなことと関係がありそうです。