あなたは「振り返る」タイプか、「振り返らない」タイプか

本文に小見出しをつける実験を兼ねて。

たとえば。

  • パソコンで作ったファイルや送受信した電子メール。
  • 予定や打ち合わせの内容などをメモしたシステム手帳やスケジュール帳。
  • 日記(ノートに書いたものでもいいし、もちろん、ブログだっていい)。
  • 写真やビデオ(同じく、パソコンに入れたものでも、そうでないものでも)。

こういうものを捨てずに持っていたとして。あなたはそれをどれくらい見かえすだろうか。思い出や感傷に浸るためでもいい。これから手がける仕事に役立てるためでもいい。とにかく、あとから参照するかどうか。それを考えてみる。
答えによって、人を3つのグループに分てみる。

  1. かなり頻繁に実際に参照する。とても参照したい。
  2. 参照するつもりはある。もしくは、たまに参照する。
  3. ほとんど参照しない。ただし、必要があるときだけは参照する。

上ほど「あとから参照するかどうか」に対する意欲が強い。意欲の強い人ほど「振り返る」タイプと言い換えてもいい。

「振り返り度」に応じてパソコンの使い方を変える

上の1に該当する、かなり「振り返る」タイプの人は、システマチックなデータ管理に向く。簡単に言えば、フォルダを細かく作ってファイルやメールを分類、管理するといい。このタイプの人は、自分がどのような状況で過去のデータを参照するか予測できるため、その状況を「フォルダ名」にして分類すればいいことになる。また、自分が「振り返る」と分かっているから、誰かに言われなくても、あとから参照しやすいファイル名をつけることを知っている。
「振り返る」タイプは、事前に管理の仕組みを整えるタイプ、なのだ。
ただ、1カ所にまとまったファイルをあとからフォルダに分けるのは比較的楽な作業だが、一度細かくフォルダ分類したファイルを、整理しなおすのはかなりの手間だ(検索の応用で楽になるが)。最初から大量のフォルダを用意しておくよりも、必要に応じて増やしていく方がいい。
2や3に該当する、どちらかといえば「振り返らない」タイプの人は、細かくフォルダ分けしなくていい。「あとから検索すればいい」からだ。WindowsVistaやMac OS Xにはデスクトップ検索機能が標準搭載されているし、GoogleDesktopを使ってもいい。電子メールソフトだって、検索機能を備えている。自分の記憶に従ってフォルダをたどってファイルを見つけるよりも時間はかかるだろうけれど、大丈夫なはず。ファイルに関しては、最近のOSなら、あらかじめ「ドキュメント(書類)」「写真」「音楽」といった種類別のフォルダを用意しているから、1カ所に何から何まで入っていて乱雑という感じにはなりにくいはずだ。気になるなら、1年ごとにフォルダを作って、その年に作ったファイルを入れておけばいい。
振り返ることに関しては「必要なときにおおよそ見つかる」程度の仕組みがあるから、それでいいのだ。
ちなみに、デスクトップ検索自体は「振り返る」人にも便利な機能だ。

パソコンの場合、「捨てないでいいなら捨てない」

パソコンの外側では、不要なものは捨てないと置き場所がなくなる。でも、パソコンの内側ではよほどのことがない限り「ハードディスクが一杯」にはなりにくい。(何らかのヘビーユーザーはさておき)
迷惑メールのように明らかに不要なものは別だが、「この書類は提出したから」「このメールは読んだから」と、「終わった」を理由に捨ててしまうのはとりあえずやめておこう。「振り返る人」は言われなくても残すだろうが、「振り返らない」人も、いつ、何が必要になるかわからない。
「振り返るタイプかどうか」は、データ管理だけでなく、バックアップのやり方とか、ソフト選びなどにも影響するはず。今後もいろいろ考えてみたい。