使いこなしの定義

道具を「使いこなす」ために必要なのは、すべての機能が使えます、ということじゃない。

  • 目的とする結果を達成するために必要な機能を判断できる。
  • 目的の達成に必要な手順を考え、具体的な機能と結びつけて組み合わせられる。
  • 必要な機能にアクセスできる(呼び出せる&呼び出し方を探せる)。

こういう能力なんじゃないだろうか。限られた機能しか使っていなくても「使いこなしている」ということは十分にあり得る話だと思う。
さらに、もう一つの要素として、

  • こういう(結果になる/働きをする)機能があるはずだと推測できる。

能力も鍛えたいところだ。すべてに共通するのは、「経験」と「想像力」が必要だということか。

余談。

「こういう機能があるはずだ」と思った機能(あるいは機能の組み合わせ)が、きちんとある道具はいい道具だと認識されるだろう。でも、見つけにくいようでは減点される。
ユーザーが推測するまでもなく機能が伝わる道具ならもっといい。見たら分かる、使い慣れると勘が効きやすくなる、「やりたいのはこれじゃないですか」的な提案をする(違うかも知れないから、勝手にやったりはしない)など、実現手段やレベルはいろいろありそうだ。
逆に、「あるはずだ」と思うような機能が見つからないとか、そもそもないのは困る。「こうできるはずだ」と思うことができない道具は、その人にとっては「ダメな道具」となるだろう。ただ、ほかに一点でも優れた部分があるなら別で、そういう場合、ユーザーは他の道具で補うことを考えるだろう。
単に多機能なだけの道具では足りない。個々の機能をどう見せるか(使わせるか)まで考えて作られていないとね。