削除のマネジメント

今年もよろしくお願いします。
年末年始にいろいろあったり、年明け早々仕事のネタに詰まったりしたおかげで間が空いてしまいましたが、とりあえず2008年第一回。

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 ここ数年で、日頃使っているハードディスク、光ディスク、メモリーカード、ネットストレージ等の容量がかなり増えている。その結果、「そのファイル、いらないかもしれないけどとりあえずとっとけ」という判断を下しがちになった。メールは過去数年分、写真/画像は千、万のオーダー、録画したテレビ番組は百本、数十時間分にも及ぶといった具合。

 でも、大容量は無限じゃない。いつか足りなくなる。
 「追加する」という考えもあるが、予算とか、置き場所とか、電源とか、まあ、それなりに問題はあるわけで。それから、ファイルの山から必要なものを選び出すことの手間(整理と検索)という問題もあるんだけど、コレについては今回は省略。

 もともとバックアップ的な用途で使う光ディスク系はともかく、ハードディスクやメモリーカードなどについてはどうしても「消す」ことを考えなくてはならない。保存したデータ量が多くなればなるほど、「まとめて削除」は手間も時間も掛かる。純粋に数が多く、要不要の判定が大変なのだ。とにかく全部捨てる、とか、単純にある日付より前のデータは削除、と決めるのが手っ取り早いが、そこまでアッサリできない。
 ちょっと逆説的だけど、記憶できるデータ量が増えれば増えるほど(それが有限である限り*1)、頻繁に取捨選択した方がいいのではないかと思うようになった。

 ここ数年、スパム対策で削除されたメール以外の電子メールはすべて保存しているが、保存しておくほどじゃないメールはその場で、もしくは一週間間隔ぐらいで削除する、とか。メモリーカードから転送した写真は、仕事で実際に利用したものやうまく(自分基準で)撮影できたもの以外も残しているけれど、どう見ても失敗している写真は削除してもいいよな、とか。アイデアをまとめるために作ったマインドマップや結局別ファイルで書き直したので日の目を見なかった下書き原稿、とか。それから、どう考えても今後もみないであろう半年前のニュース番組とか。

 そんなことを考えつつ思うのが、「削除のマネジメント技術」の必要性。インターネット一時ファイルやcookie、その他のテンポラリファイルを定期的に削除してくれるユーティリティ(ウィンドウズの「ディスククリーンアップ」とか)はあるけれど、ユーザーの要不要が重要な意味を持つデータを種類や重要度などを勘案しつつ定期的に削除するのを助けるようなツールは見あたらない。結局、ファイル検索を駆使することになる。
テレビ録画系のソリューションにはあまり詳しくないのだけれど、過去の視聴記録から「録画する番組」のレコメンドはしてくれても、「このシリーズみてないから録画やめたら」とか「これ昔の録画だけど削除したら」というような「削除のレコメンド」はしてくれないと思う。価値基準は人それぞれなのでデータを勝手に削除されては困るけれど、整理機能の一環として「削除アドバイザー」みたいなものがあってもいいんじゃないかなあ。(まあ、消すようなものは録画しない、録画したら即見て消し、というライフスタイルもあるけど)

 気がつくとたまってる、の解消をサポートしてくれるツール、いろいろ考えられそうだ。そもそもたまりにくくする、たまったら何とかする、どっちもアリだろう。

*1:余談だけど、Gmailの容量割り当てがどんどん増えている。どうみてもメールの受信ペースより早い。これは事実上無限と言えそうな気がするが、いつかは限界が来るわけで。下手すると、ユーザーの寿命が先に限界を迎えるかも知れないけど。